ようこそ発見|この街で過ごす共立女子大生がめぐる「わたしの好きな場所」

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何百年も前から続くものと、新たな風を吹き込むものが入り混じる街、東京・神田。立ち並ぶビルの隙間に入り込めば入り込むほど、さまざまな出会いが待っています。
そんないくつもの楽しみが潜む街を、さまざまな視点で探るべく立ち上がった企画「ようこそ発見」。学生が主役となって街のあらゆる一面を発見するワークショップを行い、フレッシュな見方をお届けしていきます。

第1弾は神田一ツ橋にキャンパスを構える、共立女子大学 建築・デザイン学科に通うゼミの皆さんとワークショップを実施。今回のワークショップでは、神田ポートビルのクリエイティブディレクションを務める写真家・池田晶紀さんを講師に迎え、街のあれこれを発見する方法を探り、学生それぞれが思う「この街の好きな場所」を集めたマップを作成します。
歴史を辿ると、神田は大学をはじめとした学問にまつわる場所が集積しており、感性豊かな学生が行き交うことで変化してきた街でもあります。そうした背景を持ったいまの神田を、いまの学生たちはどのように見るのでしょうか。 まずは街を発見するファーストステップとなる、ゼミの様子からご紹介します。

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ステップ1:この街と、超個人的な体験

5月中旬のワークショップ初日。共立女子大学のキャンパス内の一室を訪れると、ずらりと並ぶ学生と建築模型に迎えられました。そこは建築・デザイン学科の藤本麻紀子教授によるゼミルーム。皆さん建築やインテリアを学ぶ学生です。

この日は事前に出されていた「この街の好きなところを写真に撮る」という課題を元に、学生それぞれが、この街での思い出や好きな風景を発表していきました。

神田の中でも、神保町に隣接する共立女子大。さまざまな趣味人が集まるエリアですが、通学場所として日頃通う視点から街の風景が語られていきます。
小さな名店が潜む裏道、一番好きな漫画に出会った書店、風の通りが気持ち良い並木道など、いつも過ごしているからこそのエピソードを交えた街の話は、スマートフォンで撮ったなにげない写真にもぐっと味わいをもたらします。

「なんでもないものにおもしろさを見出すためには、自分なりの感想を持って魅力に気づける力が必要なんですけど、さすが建築学生。街をリサーチする目線があってすばらしい!」講師の池田さんも発表を受け、こう話します。

他にも、一見どの街にもありそうな道路に潜む構造的なおもしろさ、古びた雑居ビルから醸し出される趣きなどが取り上げられ、多くの人は見落としてしまうであろう少しディープな魅力ですが、この街に通う建築学生らしい視点で街の一面が露わになっていきました。

学生それぞれの街の見方が明らかになったところで、さらに街を深く見つめるべく次のステップへ。それは学生同士ペアになって神田の好きなところへ行き、二人だけの秘密の時間を過ごすという少しドキドキするお題でした。

●ステップ2:「私とあなただけの時間」を撮る

ワークショップ2日目は、「二人だけの時間を過ごす」という課題を終えた学生の発表からスタート。

喫茶店・さぼうる2で有名なスパゲティを頼んで「でかくね?」とはしゃぎつつ恋の話をしたり、共通のアニメの趣味が発覚して早く話したいが一心で一番手近なロイヤルホストに行き着いたり、神保町の交差点でアビーロードのような写真を撮ったり。
互いに撮影し合った写真とともに、はにかみながら楽しそうに語られるそれぞれの時間を聞いているうちに、聞く側も誰かを誘い出して街に繰り出したい気持ちに駆られていきます。

池田さんも「この街で一緒に過ごした時間をまた思い出せるように、今回撮った写真は送りあってくださいね」とコメント。課題という形を持って過ごした時間は、少し不思議で特別なもので、お互いのささやかな記憶として残っていくような気がしました。

街にはこうしたさまざまな人が過ごした時間があり、その積み重ねで街の価値や魅力がつくられていきますが、人々がこの街でどういった時間を過ごしたのかは他の人から見えることはそうありません。

そこで今回のワークショップのゴールとなるマップづくりでは、普段は見えない「誰かが過ごした時間」に触れてもらう機会になるよう、自分たちの経験を追体験してもらえるものを目指して制作へと進んでいくこととなりました。

●ステップ3:思いを詰め込んだ「わたしの好きな場所マップ

ワークショップを経て、いよいよマップづくりへ。
グループでさらに街をめぐり、それぞれが好きな場所をその思いとともにマップに起こしていきます。何気なく通っていた街を、誰かと一緒にじっくり見つめ直す。そうした経験が、また街との関わりを深いものにしていきます。

そうして全4グループ、それぞれの街との関係性が垣間見える楽しいマップに仕上がりました。

写真も文字もびっしりと埋められたマップには、学生それぞれのおすすめポイントや思い出が綴られていて、読み応えたっぷりです。

神保町のご飯屋さん制覇を目指す学生によるおすすめのカレーや、漫画好きの学生行きつけの書店に、めずらしい建築や変わった店構えの古本屋、友達といつも長話してしまう公園など…。

学生たちの街を楽しむ声が聞こえてきそうな紹介文を読んでいると、知っている場所はもっと魅力的に、知らない場所は不思議と身近に感じられます。神田という街の見方が開かれていくような発見がそれぞれに満ちていました。

このマップは7月2日(金)〜7日(水)の期間をはじめ、神田ポートビルのギャラリーにて不定期的に展示される予定です。
さまざまな街の楽しみにあふれたマップに誘われて、新たな出会いが見つかるはず。会期後も手持ちサイズのマップを配布予定のため、ぜひお手に取ってみてください。

Text: Akane Hayashi
Photo: Yuka IKENOYA(YUKAI)

この街に神田ポートビルができるまで

2021年春、神田錦町にあらたに誕生した「神田ポートビル」。
旅の出発点であり、嵐の日には避難する場所ともなる「港」のように、
たくさんの人々に思い思い自由に活用してほしい、そんな思いが込められています。
そんな街にあらたな風景ができるまでの、小さなはじまりのドキュメントです。

▶︎神田ポートビルWEBサイト

①きっかけ編
人とまちを目覚めさせる。どこにもないサウナがやってきた

「この街にサウナが必要だ!」と立ち上がった神田ポートビル。
そんな前代未聞のプロジェクトを支えたのもサウナでした。

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②たてもの編
グレーター神田の中央に座す、ここに集まってできること

サウナ、写真館、学校。機能はまったく異なるそれぞれが
神田の同じ建物に集まることでどんなことができるのでしょうか。

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③クリエイティブ編
名前とロゴから見る、神田ポートビルってこんな場所と

この街の新たな風景となり、神田ポートビルの目指す先を射すように。
思考が詰まったネーミングとロゴのお話。

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